政府は9日、年末の作業完了を目指していた防衛計画の大綱(防衛大綱)と次期中期防衛力整備計画(中期防)の策定を来年末に先送りする方針を固めた。 首相官邸や防衛省は2010年度予算編成などに忙殺されており、平野官房長官が9日、北沢防衛相に「拙速で不完全なものを作るよりは、先送りしてじっくり検討した方が良い」と伝え、防衛相も了承した。 防衛大綱は今後の防衛力整備のあり方を示すもので、2004年12月閣議決定の現大綱は、5年後の改定がうたわれている。5年間の主要装備品の整備内容を定めた現行の中期防も今年度までが対象となっている。 こうした中、鳩山政権は現在、各省庁で来年度予算の大幅削減を進めている。一方、防衛力整備に関しては、「緊密で対等な日米関係」を構築するためにも、日本が東アジアの安全保障について応分の負担を担う姿勢を示すことが重要だとの考え方が強まった。このため、今後1年間、慎重に検討し、中