〔連載〕続 アメリカ医療の光と影 第181回 オバマが重責を託した医師(1) 李 啓充 医師/作家(在ボストン) (2891号よりつづく) 2010年4月19日,医療制度改革法を成立させたばかりのオバマ大統領が,空席となっていたCMS(註1)長官に,ハーバード大学医学部・公衆衛生学部教授の小児科医,ドナルド・バーウィックを指名した。CMSは,メディケア・メディケイドの公的医療保険を管轄する部局。年5000億ドル(約45兆円)と,莫大な額の予算を執行するだけでも大変な重責であるが,「公的医療保険の改革は,医療制度改革全体の成否を握る」といっても過言ではない。オバマが,重責を託したバーウィックとは,いったいどのような医師なのであろうか? 「競争が質の向上を妨げる」 私がバーウィックの名を初めて知ったのは,1996年のことだった。当地のTVニュースで,医療の質を改善するための新たな試みについて,
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