一次請けと二次請け 日本のソフトウェア開発の半分近くが受託開発だと言われます。現場の視点から見ると,一次請け企業は低いコストで無理な要求を出してくる無慈悲な存在に思えることがあります。一次請け企業と現場の間を取り持つ二次請けマネージャの悩みはつきません。 受託開発というしくみ自体に問題があるという考え方もありますが,現場の開発者としては,今目の前にある仕事を少しでも軌道に乗せることで頭がいっぱいでしょう。 一次請けに行けば問題は解決するのか ピラミッドにたとえられることの多い日本のソフトウェア産業の構造ですが,上流と言われる一次請け企業に行けば,一次請けと二次請けの間の板挟みから解放されるのでしょうか。本書『二次請けマネージャの教科書』の著者である松本氏は,一次請け企業は,顧客から要求を引き出し,仕事に変えていくことに多くの労力をさいていることを述べています。 松本氏はかつて二次請けマネー