ブックマーク / crossacross.org (2)

  • 男女平等、格差対策、少子化対策のトリレンマ

    フェミニズムと弱者男性の対立」という話題が盛り上がっています。この議論において、“弱者男性”に対して「社会福祉に訴えるべきであってフェミニズムを敵視する意味が分からない」という意見が出ていますが、私は、「社会福祉があるからこそ弱者男性とフェミニズムが衝突するのだ」ということ、厳密に言えば「自分も高年収になって夫にはさらに高年収を求め、それでいて累進課税には反対するパワーカップル志向者」vs「子どもの教育機会均等を求める反格差派&責任を負うことを辞さない真の男女平等を目指す女性」の対立構図ということを指摘し、この議論に一定の理解を示します。 話の大前提 この話の大前提になるのは、「女性は自分より年収の高い男性としか結婚したがらない」という現在の風潮です。これは結婚に対する意識調査で性格・容姿の重要度が男女共通であるのに対して女性のみ経済力や学歴を求めるとする調査1、実際の女性の婚姻の双方で

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  • 政治におけるパレート最適とナッシュ均衡

    世の中は、個人の利益と社会全体の福利厚生がある。各々が個人の利益を追求した場合の結末をナッシュ均衡(点)と呼び、社会システム全体の福利厚生が最大限まで達成されている「最大多数の最大幸福」の状態をパレート最適であると言う。 この両者が一致していれば放っておいても皆幸せになるが、必ずしも一致するわけではない。「誰か1人が犠牲になれば他全員が助かる」「何もしなければ50%の確率で全滅する」という選択があれば、みんな自分がかわいいので自分の被害を最小化する選択をとり、後者の選択をとる(ナッシュ均衡)。しかし、全体としてみれば、利益の期待値は前者の選択のほうが明らかに大きい(パレート最適)。 ナッシュ均衡は個々人の利益の追求の結果だが、それがみんなの幸せであるパレート最適と一致しているとは限らない。また、為政者はパレート効率性を追求しがちだが、そこには幸福の不公平性が常に見え隠れする。 民主主義の主

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