ベネズエラの自殺 ―― 南米の優等生から破綻国家への道 モイセス・ナイーム カーネギー国際平和財団特別フェロー フランシスコ・トロ グループ・オブ・フィフティ 最高コンテンツ責任者 Venezuela’s Suicide Lessons From a Failed State Moises Naim ベネズエラの貿易産業大臣、フォーリンポリシー誌の編集長などを経て、現在はカーネギー国際平和財団特別フェロー。スペイン紙エル・パイス主任国際コラムニスト、アトランティック誌コントリビューティングエディターも務めている。 Francisco Toro グループ・オブ・フィフティ最高コンテンツ責任者、カラカス・クロニクルズ(ブログニュースサイト)創設者、ワシントンポスト紙グローバルオピニオン・コラムニスト インフレ率が年100万%に達し、人口の61%が極端に貧困な生活を強いられている。市民の89%が
<プーチンの登場とFSBの台頭> 1990年代初頭時点で、FSBの前進であるFSKは効率的な組織とも有力な組織ともみなされていなかった。多くの間違いを犯したが、なかでも、1994年にはチェチェン共和国の首都、グロズヌイの攻略に失敗するという失態を演じた。FSKは、分離主義勢力の指導者ジョハル・デュダエフを相手に3列縦隊の戦車部隊を送り込んだが、この部隊はチェチェン側による待ち伏せ攻撃を受け、戦車部隊はグロズヌイの町で炎上した。モスクワは、この失敗を前にFSKの能力を大いに疑問視するようになった。 FSKの名称がFSBに変更された後も、失態は続いた。今度の敵はロシアの犯罪組織だった。1996年、FSBはマフィアグループを追い込もうと内部に特別チームを立ち上げた。だが、このチームは、情報サービスのなかでもっとも乱暴かつ残忍で腐敗していると広くみなされるようになった。 1998年には、この
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