1992年に起きたロサンゼルス暴動は、未だに真実が解明されていない。黒人タクシー運転手が警察官に暴行された事件を機に、人種差別に対する市民による暴動を捉えた写真が、発表された。消防士がショットガンを振りかざすなど、黙示録さながらのロサンゼルスの情景。 1992年4月29日午後、怒りに身を任せて我を忘れた300人以上のデモ隊が、ベンチュラ郡の庁舎前に集まった。そのわずか1時間前、黒人のタクシー運転手ロドニー・キング (Rodney King) に、残忍な暴行を加えたロサンゼルス市警の4人の警官(3人は白人、1人はメキシコ系アメリカ人)の一部始終がビデオに収められていたにもかかわらず、無罪判決を受けたのだ。足で蹴ったり、警棒で56回殴るなど、暴行は15分ほど続いたと報じられており、キングは頭蓋骨などを骨折し、歯が折れ、さらに脳にも後遺症が残った。証拠映像があるなかでの無罪判決は、現地のコミュニ