ブックマーク / note.com/shinshinohara (9)

  • 先回りすると興味を失う、後回りして驚くと興味を示す|shinshinohara

    子どもが興味関心を失う大きな原因に「先回り」があるらしい。 自分が子どもの頃、大好きだった図鑑があって、「これ、お父さんが大好きでよく読んでいたんだ」というと、一つも読もうとしなかった。 ところが知人がくれた図鑑は擦り切れるほどに何度も読んで、私にその知識を披露してくれた。 私の勧めた図鑑を手にとろうとしなかったのは、私がその図鑑の内容について詳しいからだろう。ということは、その図鑑から知識を仕入れて親に披露しても、親は「ああ、知ってる知ってる」という反応しかしないだろう、それどころか追加の知識も披露して自慢するだろう、と嫌気がさしたのかも。 「名探偵コナン」が大好きな息子。そこにたびたび三国志エピソードが挟まるのに興味をもち、「三国志読んでみたい」と言い出した。三国志好きな私はそれで嬉しくなってしまい、熱く語ってしまった。そこから息子はマンガ三国志を読まなくなってしまった。私が詳しいこと

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  • 悪意よりタチの悪い善意・・・食品ロスを施設に送る運動について|shinshinohara

    阪神大震災は1月17日に起きた。真冬でともかく寒かった。このため、救援物資として毛布を送ってほしいという呼びかけがなされた。すると、全国から大量の毛布が送られてきた。この時困ったのが、汚れた中古のものが少なくなかったこと。というか、多かった。衛生面で不安があり、それらは廃棄した。 困ったのは、仕訳に人手がかかること。大量に積まれた段ボール箱を一つ一つ開け、何が入っているかを確認せねばならなかった。何が入っているのか外側からは全く分からないものも多かった。使えないものはゴミ。これが非常に大量で、場所も取られた。 これと同じことが、「品ロスとフードバンクを結び付けるアイディア」で起きている。貧しい人に品を配るには、余って捨てられるだけの品ロスをべてもらえば一挙両得じゃないか、ということで、ニュースなどでもよく取り上げられている。しかし、現場の方から聞くと、阪神大震災の毛布状態。 あまり

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  • 日本酒との出会い、日本酒での出会い|shinshinohara

    若い頃、日酒が苦手だった。大学入学時に洗礼受けたのは日酒一気飲み。当然吐いた。頭がグルグルする。変に甘ったるくてベタベタする。誰が好き好んでこんなもの飲むんだろう?と不思議だった。ポン酒と呼んで遠ざかっていた。 変わったのは阪神大震災がきっかけ。 当時は真冬。暖を取ろうにも薪がない。町を歩いていると、木造の酒蔵が全壊していた。申し訳ないけれど、避難所の人たちの薪にさせてもらえないか、そこにいたスタッフの人に頼んでみた。すると、コンクリートで無事な建物の中に手招き。私は怒られるのかな、と思いながら恐る恐る入った。 「しぼりたての酒だ」と言って、飲ませてくれた。果物ジュースのような香りと味。それでいてどぎつさは一つもなく、味も香りも柔らかく、比喩ではなく、生まれてはじめてこんな美味しい飲み物に出会った。それは日酒だった。 聞くと、そこにある大きな樽は、大メーカーに買い取られ、混ぜられて大

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  • 鳥、魚、虫が山を緑にする?|shinshinohara

    昔から不思議に思っていたことがある。「山には誰も肥料をまかないのに、なぜあんなに青々と木々が生い茂るんだろう?」山はむしろ雨にさらされ、上から下へと養分を抜き去られるばかり。それが百年も千年も続けば、山は肥料分を失い、いつか植物が育たない場所になるはずなのでは。 特に、リンはどうしようもないはず。窒素分は微生物が空気中の窒素ガスからアンモニアを作る窒素固定というのがあるからなんとかなる。カリウムは、海水の水しぶきが風に流され、雨に含まれて降ってくることもある。他のミネラルは岩石に含まれる。けれどリンだけはどうしようもない。 山にリンを運ぶものがいるはず。可能性が高いのは、鳥、魚、虫。海辺で魚をべた鳥は、山の木々に止まってフンをする。サケやアユなどの魚は川をさかのぼり、クマやキツネにべられ、それらの動物が山で歩き回りながらフンをする。そのフンをべた虫がまたそこらじゅうでフンをする。 こ

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  • 単純作業は創意工夫の小宇宙|shinshinohara

    ストッキングの袋詰めを内職に出すことに。まずは一箱どのくらい手間がかかるか調べなくては。両親二人で三時間。ということは、一人だと一箱六時間かかる。それを参考に、一箱あたりの内職代を決めた。案の定、慣れてきた人でも四時間を切ることはできなかった。ところが。 一人だけ、1時間程で一箱仕上げてくる人がいた。そのことを他の内職の人に言うと、皆、信じられない、友達に手伝ってもらっているに違いない、という。 ところがとうとうその人は1時間を切って持ってくるように。人に聞くと、一人でやってるという。一度、目の前でやってみてほしいと頼んだ。 「うちのテーブルと少しすべりが違うけど」と言いながら、袋の束ををトントンとテーブルの上で叩くと、前に放り投げた。マジシャンのトランプのように、均等に袋がズレて並んだ。まずこれにビックリ。すると今度はストッキングを雑然と山にした。「きちんと並べなくていいんですか?」と

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  • 化学農薬は今後も安価に手に入るのか|shinshinohara

    先日、日は高温多湿で病害虫が多いから化学農薬を手放せず、欧米中国で有機栽培が盛んなのは乾燥冷涼な気候で病害虫が少ないから、という事情を書いた。https://note.com/shinshinohara/n/n65d774b2bd3d そんな病害虫についてシビアな日でも、化学農薬の使用を控える技術を開発すべき時期に来たように思う。石油など化石燃料が高騰してるから。 化学農薬が安価に買えるのは、石油化学というシステムが機能してるから。石油化学では、原油を加熱してガソリンや軽油、重油などを分離し、様々な化学製品を作る原料としてナフサを製造したりしている。その量は膨大で、化学農薬を製造する際の原料も安価に手に入れることができる。 しかし今後、石油の入手が困難になると、化学農薬を安価に合成できるシステムが維持できるのか。天然ガスを改変してナフサを製造する技術もあるらしいけど、石油から作るほど安

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  • なぜ日本は化学農薬を手放せないのか|shinshinohara

    私は有機水耕を開発するくらいなので、有機農業が日でも広まってほしいと思う反面、化学農薬を使う慣行農業にもやむを得ない事情があると考えている。理由は、「日はあまりに高温多湿だから」。 ヨーロッパは有機農業の先進国。アメリカも意外に有機農業が盛ん。そして実は、中国は今や有機農業大国。なのに日は有機農業はわずか0.5%(耕地面積)。有機農業が一向に進まず、化学肥料・化学農薬を使った慣行農業が大部分を占めている。それは、欧米や中国と違って高温多湿だから。 欧米や中国は大陸性の気候。ざっくり言うと、湿度が低く気温も低め。すると、虫がそもそも少ない。農作物をダメにする病原菌も少ない。湿度が低く気温が低い条件は、有機農業が容易。だって、虫や病気の発生が少ないから。 日はそうはいかない。代表的なのは梅雨の時期。雨がずーっと降る。しかもそこそこ高温。高温多湿は虫とカビにとってパラダイス。虫がいくらで

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  • 国語力(中学)の伸ばし方|shinshinohara

    中学生だと、国語の成績が他の教科の成績がどれだけ伸びるかを決定する。国語が80点以上なら、他の4教科は90点以上採ることも可能。もし40点程度なら、他の教科は60点採れてたらよく頑張ってる。国語の点数+10~20点が大体の限界。 そして私の時代から「国語の成績は上げようがない」と言われている。確かに国語は成績を上げにくい教科だが、国語を上げないと他の教科も伸びづらくなる。そこで、私なりに国語の成績を上げるコツを書いてみようと思う。 まず、やはり「文章」に慣れること。国語ができない子は、日常会話が単語だけだったりする。親子の会話も単語で済まされていたりなど、文章にして相手に伝えることが皆無なことも。私が文章で話したりすると、そこの家の下の子が「なんでそんなに長く話せるの?」とビックリしたりする。 そういう子は、ともかく「アウトプット(出力)」させること。単語しか言えないのは、それ以上求められ

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  • 音読み熟語はお経のようなもの|shinshinohara

    前にも書いたけど、「勉強できない子」はまず、音読み熟語がわからない、というところでつまづいていることが多い。何を隠そう、私自身がそうだった。そして塾で指導してきた感覚だと、公立中学で偏差値55以下は音読み熟語が苦手。偏差値50以下だと、それが出てきたら思考停止。 私自身、中学一年の最初の方でつまづいた。 「絶対値」 何それ?絶対って、絶対ダメ!とか絶対イヤ!とかに使うよね?何が何でも、っていう意味だと思うけど、「値(ち)」って何?値段のこと?わけわからん! 「整数」「素数」?何それ?整理整頓された数?素っ裸の数?何を言ってるのかさっぱりわからなかった。そもそも「かず」って読めばいいのに、「正の数」も「せいのすう」って読むし。それに、正しい数って何?え?負けた数って何のこと?なんで「ふのすう」って読むの? 小学生の間、ほとんどの子どもは訓読みの世界に生きている。小学校の先生も、子どもが音読み

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