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ブックマーク / somethingorange.net (16)

  • 『攻殻』であるか『009』であるかが問題なのではない。 - Something Orange

    神山健治監督の新作『009 Re:Cyborg』が発表された。 いやあ、『009』ですか。色々な意味で非常に興味深いね。九名のサイボーグ戦士たちは『攻殻』の公安九課を連想させてならないし、映像を見るかぎり相当に『攻殻』の資産を利用していることがわかる。こいつは楽しみ。 まあ、一部には『攻殻』の続編発表でなかったことを残念がる向きもあるようだけれど、ぼくにはその理由がわからない。この映像を見るかぎり、これはもうあからさまに「『009』というパッケージで『攻殻』の発展型をやりますよ」と言っているようにしか見えないわけで、これを見て「いいから『攻殻』をやれよ」とか言っても意味がないのではないか。 いや原作リスペクトが足りない、おれの島村ジョーはこうじゃない、といった意見もあるだろうけれど、それをいうなら『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』自体、原作の設定を流用しつつ全く異なるこ

    『攻殻』であるか『009』であるかが問題なのではない。 - Something Orange
  • ライトノベルが似かよって見える理由。 - Something Orange

    はい、今日の記事は「萌え」を調味料にたとえてみるお話です。ある調味料を使っていると、それぞれ異なる味付けがしてあっても、皆同じ味に感じるということがありますよね。「萌え」とは、そういう調味料みたいなものなんじゃないか、ということ。 「最近のライトノベルはみんな似たり寄ったり」といったたぐいの印象論があるけれど、それはここから来ていると思うわけです。 ライトノベルはじっさいにはそれぞれきわめて個性的で、内容的に似てなどいないのだけれど、それでも「似たり寄ったり」という印象を受けるひとがいるのは、それはひとえに「萌え」という調味料の味が強すぎるからではないか、と。 じっさいに現代ライトノベルを眺めてみると、『ソードアートオンライン』のような正統派もあれば、『文学少女』みたいな少女小説ふうの作品もあれば、『ロウきゅーぶ!』みたいなスポーツ小説もあれば、『フルメタル・パニック』みたいなミリタリー・

    ライトノベルが似かよって見える理由。 - Something Orange
  • 『ナウシカ』や『ガンダム』の「その先の物語」とは何か。 - Something Orange

    ■善悪二元論の物語。■ いまこの記事を書き始めようとしているわけだが、この冒頭の時点で既に長くなる予感がしている。それはもう、ペトロニウスさん(id:Gaius_Petronius)の一部の記事並に長くなる気がする。原稿用紙20枚くらいは軽く行くんじゃないかなあ。 なぜなら、テーマの照らし出す範囲が広範で、多岐にわたるからだ。書いても書いても終わらないという気がしてならない。まあ、いいや、そんな愚痴を書けば書くほどむやみと長くなるので(平和大明神(id:kim-peace)に「文章が無駄に長い」といじめられるぼく)、まずは書きはじめることにしよう。 ちなみに議論のたたき台を目指すつもりなので、批判点は色々あると思う。トラックバックで突っ込んでくれれば嬉しい。 テーマは、ペトロニウスさんやLDさんがいうところの「先の物語」。「先の物語」とは何か。ぼくが理解しているところでは、それは「善悪二元

    『ナウシカ』や『ガンダム』の「その先の物語」とは何か。 - Something Orange
  • いまのライトノベル業界は悪くないと思うよ。 - Something Orange

    ライトノベルに携わる人々は今一度「風と共に去りぬ」を読むといい」を読んだ。 要約すると、「ライトノベルは読みやすさを重視するあまり、小説来の魅力である苦みを軽視している。それでは読者に飽きられてしまう。だから、たとえば『風とともに去りぬ』に学んで小説来の魅力を勉強するべきだ」という内容。 まず、id:skerenmiが既に書いていることだけれど、「暗さや苦さや重さが作品中で重要な役割を果たすライトノベル」はふつうに存在します。 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない (富士見ミステリー文庫) 作者: 桜庭一樹,むー出版社/メーカー: 富士見書房発売日: 2004/11メディア: 文庫購入: 8人 クリック: 847回この商品を含むブログ (501件) を見る ブライトライツ・ホーリーランド (電撃文庫) 作者: 古橋秀之,前嶋重機出版社/メーカー: メディアワークス発売日: 2000/01/0

    いまのライトノベル業界は悪くないと思うよ。 - Something Orange
  • あかほりさとるの例の本を読んだよ。 - Something Orange

    初めにいっておく。 ぼくはあかほりさとるをそれなりに評価している。尊敬しているといってもいい。 何といっても、彼はじっさいに作家として成功している。他にどんな欠点があるとしても、彼が書いた脚や、小説が、多くのひとを楽しませたことは疑いようがない。その一点だけでも、あかほりさとるは偉いと思う。 ぼく自身、彼のを何冊か読んでいる。彼が飲み干したドンペリの一滴くらいは、ぼくが使ったお金で支払われているかもしれない。 長々と、いわずもがなのことを記したのは、以下に書くことは彼を嫌いだからいうわけではないとわかってほしいからである。 いや、ほんと、あかほりさんのことを声高に非難するつもりはないんだよ。でもなあ。このはないよなあ。 アフタヌーン新書 005 オタク成金 作者: あかほりさとる,天野由貴出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/05/08メディア: 単行(ソフトカバー)購入:

    あかほりさとるの例の本を読んだよ。 - Something Orange
  • それでもやっぱり「昔のアニメはよかった」と考えない理由。 - Something Orange

    今日の記事は(引用もたくさんありますが)長文です。昨晩延々と書きすすめて、今朝起きて書きあげました。 しかし、「Something Orange」的には非常に重要なことを書いているので、常連の皆さんは、気合をいれて読んでくださるとありがたく思います。リンク先から来たひとはこのまま去ってくれてもいいや(笑)。 つい先日も、あるアニメについて「作画崩壊している、ダメだこりゃ」という感想をブログで目にしました。「顔が違う。すごく気になる」という記述も見かけます。いつの間にアニメって、こんなに窮屈になってしまったのか、と慄然とするのです。 ちょっと前のエントリで書いたように、週刊ペースであるがゆえに予測不可能な事態が起きる、それがテレビアニメの醍醐味だったはずです。「作画崩壊」というと、僕らのようなオヤジ世代は初代『マクロス』のスタープロの担当回などを引き合いに出すのですが、あれを笑って許せるぐら

    それでもやっぱり「昔のアニメはよかった」と考えない理由。 - Something Orange
  • 胸をはって好きといえるものがありますか? - Something Orange

    「いい歳して漫画読んでるなんて、恥ずかしくない?」と言われた。 別に恥ずかしいと思った事はない。元々、人の目を気にする方でも無いし。 それはさておき、もう何年も前からテレビでやっているドラマの大半が漫画を原作とした作品で、原作無しのオリジナルドラマに比べれば、どれもそこそこの視聴率を出している。 上の台詞を吐いた人も、それらのドラマを見ているのを知っている。なぜ元の漫画だと「いい歳して」なんだろうか。 「いい歳して漫画読んでるなんて、恥ずかしくない?」 ぼくは経験したことがないけれど、いかにもありそうなシチュエーションである。 ただ、こういうことを言うひとのことを一々気にする必要はないと思う。結局、何か合理的な理由があって言っているわけじゃなく、ただ世間の価値観を従順になぞっているに過ぎないのだろうから。 人間が皆自分の頭で考えてものを言っていると思ったら大間違いで、世の中には、周囲の価値

    胸をはって好きといえるものがありますか? - Something Orange
  • 腐女子が萌えの対象にされるとき。 - Something Orange

    弘さんが11月4日の日記でこの動画を取り上げている。 ぼくは詳しく知らないのだが、「バ行の腐女子」を名のる女性ふたり組による替え歌らしい。山さんは、この動画が受けた理由を解説するかたちで、このように書いている。 もうひとつ、(パンピーはともかくオタクの間では)腐女子に対する偏見が薄れていることも一因ではないかと思う。 近年、マンガやアニメの世界で、『となりの801ちゃん』や、『さよなら絶望先生』の晴美、『げんしけん』の大野さんや荻上さんみたいな腐女子キャラが増えてきたのも、偏見を下げている原因かもしれない。 「腐女子はキモい」から「腐女子でもかわいい」へ、さらには「腐女子だからかわいい」へ――いわば「腐女子萌え」という動きが出てきているのではないか。 無論、物のA子&B子さんがどんな顔なのかは分からない。しかし、妄想は自由である。声だけ聴いて「実物はものすごくかわいいんじゃないか」

    腐女子が萌えの対象にされるとき。 - Something Orange
    ysk_lucky-star
    ysk_lucky-star 2008/11/11
    オタクとか腐女子って括りになるとおかしい気がする。まあ代替名が浮かばないが。だけど低レイヤーの人たちがそうあるだけであって、キャラクタ化してるのは全てではない
  • 「好き」の分厚い壁。 - Something Orange

    オタクはすでに死んでいる (新潮新書) 作者: 岡田斗司夫出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2008/04/15メディア: 新書購入: 17人 クリック: 634回この商品を含むブログ (170件) を見る そろそろ『オタクはすでに死んでいる』にかんしてひと言いっておくか、ということで、岡田斗司夫さんの新刊の感想など書いてみたいと思います。 いま、この新聞記事が元で岡田さんはずいぶん叩かれているようです。しかし、中にはそもそもこのを読んでいないのではないかと思われる記事も少なくない。ここら辺で問題点を洗い出しておく必要があるかもしれません。 まず、じっさいにを読めばわかるのですが、『オタクはすでに死んでいる』の中で岡田さんが語っているのは、オタクが低俗化したとか、オタク文化が衰退したということとは少し違います。 むしろ「いままで「オタク」と呼ばれていたひとたち」を包括的に定義する「オ

    「好き」の分厚い壁。 - Something Orange
    ysk_lucky-star
    ysk_lucky-star 2008/05/09
    第一世代から「外」に対する求心力は無かったと思う。ここで挙げられてるアイマスのような形は昔から存続してたと認識してるのだが、違うのだろうか?
  • 萌え文化よ、さようなら。 - Something Orange

    結構前から言われてるかもしれないけど、最近のオタクカルチャーの趣向というか指向性って、完全に「萌え」から「ネタ」に移った感じがする。といっても「萌え」が完全にいらなくなったってわけではなく、最低限の「萌え」要素とかシチュエーションがあって、そこからネタ的に転がしたりメタ視点からネタにしたりする物が増えたっつーか、話題にあがるのはそんなのばっかっという感じ。 もちろん未だに直球の「萌え」重視の作品もあるし、それが一定の支持を得ているけど、かつてほどの勢いは間違いなくないし作品数も少なくなったと思う。 「最近のオタクの半分はネタでできてると思うんだ」 そのことはぼくも感じていた。だから、オタク文化の象徴として「萌え」が取り上げられることには若干の違和感を感じている。 いま、一般メディアや「一般人」のあいだでは、「オタクといえば「萌え」」なのだろうし、オフラインのオタクメディア、たとえば『メカビ

    萌え文化よ、さようなら。 - Something Orange
    ysk_lucky-star
    ysk_lucky-star 2008/01/15
    この先生きのこる
  • 『フルメタル・パニック!』に感じる不快。 - Something Orange

    『フルメタルパニック!』の最新刊『つどうメイク・マイ・デイ』の話。 美貌の男レナードに誘拐されたうえ求婚された少女千鳥かなめは、かれへの嫌悪感をこんなふうに語る。 「隣のクラスにね、すっごいキモい男子がいたわ。体重が一○○キロくらいあって、いつもフウフウ汗かいてて、しょっちゅうあたしとか色んな女子をニヤニヤしながら見てた。ストーカーみたいなこともしてたらしいし、監禁とかロリコンとかのやらしいをたくさん持ってるなんて話も聞いたことがある。どこまで当かは知らないけどね。とにかく、そういうタイプ。何考えてるのか全然わからない奴。……さて問題です。そのキモい男子と、あんた。どちらかと付き合わなきゃならなくなったとして、あたしはどちらを選ぶと思う?」 「聞いて驚きなさい。あたしは真剣にこの命題を一日かけて考えたんだけど――当に分からないの。つまるところ、あんたとあのキモい男子の違いは、イケメン

    『フルメタル・パニック!』に感じる不快。 - Something Orange
    ysk_lucky-star
    ysk_lucky-star 2007/10/22
    エントリ見て最初に思ったのはキャラクタを一人格としてでなく、創造主たる筆者の人格として捉えられてるんだなぁ、と。間違いじゃないけど、でもそれはエンターテインメントじゃないよね
  • 初音ミクの魅力はオタクにしかわからないのか? - Something Orange

    初音ミクが気で『奇跡の海』を歌ったくれたようです。 ミクの気すげえええ! ネタとしておもしろいとか、「初音ミクでここまで聴かせるのはすごい」とかじゃなく、普通に音楽として楽しめるレベル。 ソフトリリースから2ヶ月足らずでここまで来てしまったのか。ver.1.0と比べてみると、明らかに進歩していることがわかる。 何も知らないひとに聴かせたら機械音声とは思わないんじゃないかな。そりゃ、不自然なところがないわけじゃないけれど、この進歩速度はすさまじい。 ちなみに、家坂真綾が歌う『奇跡の海』はこっち。 さすがに比較してみると坂真綾のほうがずっと巧いですね。当然? でも、1年後には当然じゃなくなっているかもよ? 例のTBSの「初音ミク」偏向報道問題では、「一般人にわかりやすく伝えるためには、仕方ない側面もある」という趣旨のことを書いているサイトもあった。 でも、ほんとにそうか? 初音ミクの

    初音ミクの魅力はオタクにしかわからないのか? - Something Orange
    ysk_lucky-star
    ysk_lucky-star 2007/10/18
    でも一般人の感覚だと初音ミクの凄さと言うか、インパクトはあんまし無いんじゃないかなぁ、と思ってしまう。だってもう既に「パソコンで何でも出来るんだよねー」と言ってることで”出来て当たり前”が成立してる
  •  オタクたちの「卒業」しない生き方。 - Something Orange

    漫画家の安野モヨコが、「オタ嫁座談会」でこんなことをいっていた(当は名前のところはイラストが使われているのですが、そのまま移すわけにはいかないので、ぼくが補いました。)。 安野:あとオタクは「ひとつのものを好きになると、ずっと好き」っていう点では、あまり浮気の心配もないように思うのですが。 神村:そうかも! だって服だって着替えるの面倒くさいくらいだからね(笑) 安野:一度これでいいって思ったら…。 神村:ずっとそれでいいんだよね。他の女にエネルギー遣うくらいなら自分のやりたいことや趣味に費やしたほうが全然いいよ、っていう感じだよね。浮気したいんだけど我慢っていうんじゃなくて。 安野:カントク、ウルトラマンとかもずーっと好きだからなぁ…。私聞いたことあるんだけど、一度好きになると嫌いになったり飽きたりすることはないんだって。 ああ、この感覚はわかるなあ。 ぼくも、基的には、一度好きにな

  •  『エヴァ』の狂気、『ヱヴァ』の殺気。 - Something Orange

    新ヱヴァに対する感想などありましたらお待ちしております。 ――「10年遅れの庵野批判」 ということなので、書いてみる。 メディア: クリック: 21回この商品を含むブログを見る 庵野監督が、物語としては未完成のままとはいえいったんは終わらせた「エヴァンゲリオン」という作品を、「ヱヴァンゲリヲン」と表記を変えてでもなぜもう一度作るのか?という疑問は、俺ばかりでなく、かつてあの作品に入れ込んだ人間であるなら当然思うことではないでしょうか。 テレビ版の最終2話や、それに続く旧劇場版で壮大な「ちゃぶ台返し」をやって「事件」として一度終わらせたわけですから、新作が「ストーリーとして辻褄を合わせました」程度のぬるい出来だったら絶対許さんぞこの野郎、と俺も思っていました。 しかしこないだ試写を見て、確かにストーリーとして完結させる意志は感じましたけど、そればかりではない画面の完成度を見て、ちょっと尋常で

     『エヴァ』の狂気、『ヱヴァ』の殺気。 - Something Orange
  • Something Orange - ニコニコではキョンは長門より人気が高い。

    いやまあ、タイトル通りの話なんですが。 ニコニコでハルヒ動画を見てまわっていると、ひとつの疑問が浮かび上がってきます。何でキョンはこんなに人気なんだろ、と。 いや、腐女子がキョン萌え動画を作ることはわかりますよ。でも、おそらく男性と思われる作り手(ニコニコ風にいうと「うp主」)も、キョンを一キャラクタとして外から見る動画を作っているように見える。 これは有名な動画ですけど、男性ヴォーカルが長門視点でキョンへの想い(+その他いろいろ)を歌っているわけで、あきらかにキョンは「見られる側」になっていますよね。 『ハルヒ』の原作は、キョン一人称の小説です。つまり、キョンは読者が感情移入し、あるいは同一化する視点人物として設定されているはずです。 ところが、ニコニコでは、キョンは長門やみくる以上に対象化され、「見られるもの」と化している。その証拠に、ニコニコで「キョン」と検索してみると、「長門」や「

  •  『らき☆すた』ファンは思考停止しているのか? - Something Orange

    こなたさんが大変なことになっています。字幕付きのものもあるけれど、個人的には字幕は余計かな、という気がしますね。 それはともかく、id:Shsgsさんの『らき☆すた』批判がおもしろい。 複数の日付にわたって話が展開してるので、少々論旨を追いかけにくいところはあるのだが、とにかく『らき☆すた』を批判的に捉えていることは間違いない。 「論外の作品」、「程度の低い作品」、「評価しがたい作品」、「小学生あたりが日々の生活の中で述べる与太話の水準」などなど、「そこまでいうか」と思うような表現を並べて徹底的に批判している。 その意図は、7月4日の記事の、 少々感情的な物言いになるが、らき☆すたを掛け値なしに面白いといえる人は思考停止しているのではないか。 という表現に端的にあらわれている。『らき☆すた』ファンの皆さんは、どうか胸に手をあてて、自分が思考停止しているかどうか考えてみてもらいたい。 そして

     『らき☆すた』ファンは思考停止しているのか? - Something Orange
    ysk_lucky-star
    ysk_lucky-star 2007/08/07
    パロディの楽しさは重要。小麦ちゃんみたいに”それアリ?”まで行くと尚更
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