財政を締め過ぎれば、成長を害する。それを理解しないから、「もっと緊縮」を求め続けることになる。ビジネスの視点に立つ日経は、「小さい政府」的な主張になるのも分からなくはないが、リベラルなはずの朝日が増税と歳出削減を望むのでは、庶民は救われまい。改訂された『中長期の経済財政に関する試算』の隠れたメッセージを解き、読者の木鐸となる言説を考えてはどうだろう。 ……… 今回の改定で、最も意外だったのは、増税の2019,20年の実質成長率が1.4%と1.5%へ大きく下方修正されたことだ。2017,18年が1.9%と1.8%であり、2021,22年が1.7%と1.9%だから、不自然に凹む形となった。普通の理解は、1%の消費純増税による成長の減速だろう。他の要因だとしても、成長率が下がるときに増税する愚はない。仮に、2018年の1.8%が維持されたとすると、成長率の差の累積は0.7%、3.7兆円程になる。
![緊縮速報・必要なのは「成長」健全化 - 経済を良くするって、どうすれば](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/f382263ae2692a3ba290c9a86802a1545b3ec8ba/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fblogimg.goo.ne.jp%2Fuser_image%2F09%2F42%2F6884586cbaf1cae3e4f81a5cb58acff4.jpg)