東京都渋谷区のファイザー本社 ファイザーは、比較的早い時期からモバイルツールを活用してきた企業だ。医薬品の営業担当であるMRは、顧客である医療機関に滞在する時間が長い。そのため、長時間の外出中でも仕事を進められるようにノートPCを持ち歩くのが一般的だ。また、社内外との連絡をスムーズに行うため、業務用の携帯電話も必要となる。 メールやスケジュールをリアルタイムに確認できるようにすることで、医師からの問い合わせなど、顧客対応の迅速化を目的に、ファイザーが2009年に導入したのが、Windows Mobileを搭載したスマートフォンだ。当時からMRはノートPCを携帯していたが、病院などの訪問先ですぐに開いて利用することは難しい。そこで、もう少し手軽に利用できる端末ということで、スマートフォンが選択されたのだ。 MR全員に配布するために3,000台が一括導入され、テザリングも可能としたことで、MR