世界が政治リスクに揺れ動き続けた2016年。英国民投票による欧州連合(EU)離脱で、一時的に混乱していた世界の株式・為替市場も落ち着きを取り戻しつつあるとはいえ、欧州ではEU離脱・懐疑派の増加、ギリシャ支援協議の遅滞、難民問題の深刻化など政治的な不透明性は依然高く、投資判断の先送りによる実体経済や企業業績へのインパクトも懸念されます。 波乱をもたらした2016年の政治イベントアジア地域でも、台湾の総統・議会選挙、韓国の議会選挙、フィリピンの大統領選など、世界の貿易に大きな影響を与える南シナ海の安全保障に関する重要な選挙が相次ぐ年となりました。 こうした世界の国政選挙で、ひとつのハイライトとなったのが、2016年11月8日から本投票の始まったアメリカ大統領選挙です。 アメリカ初の女性大統領を目指す民主党代表候補のクリントン氏と、過激な発言で話題を集めた共和党代表候補のトランプ氏。オバマ大統領