Aさんが印鑑を押した示談書。カネを支払って労組から脱退させるような内容であり、労働組合法7条3号で禁じられた「支配介入」にあたる可能性が高い。 アリさんマークの引越社に対し、現役社員や元社員40人以上が訴訟を起こしている。仕事がら引っ越し作業中の荷物事故や車両事故は不可避だが、その弁償金を従業員が給料から天引きされる形で支払わされ、未払い残業代もあるため、それらの支払いを求めている。同時並行で、原告らが加入するプレカリアートユニオンは東京都労働委員会等に不当労働行為救済申し立てをしている。現役社員と元社員による集団訴訟は大きな反響を呼んだが、昨年3月から今年10月にかけて27人が、ユニオンからの脱退届、もしくは訴訟取り下げの文書を送付してきた。その裏には、引越社による不当な介入があることがわかった。一度は金銭を受け取けとることでユニオン脱退と今後は一切の請求はしないという示談書を取り交わし