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  • 政治思想学会会報第16号 - 「身ぶり」としての思考

    「身ぶり」としての思考 ―― 矢野久美子著『ハンナ・アーレント、あるいは政治的思考の場所』(みすず書房、2002年)によせて 村井 洋(島根県立大学) 近年、アーレント研究の興隆は日語文献においても著しいものがある。アーレントに主題を絞った書籍に限っても伊藤洋典『ハンナ・アレントと国民国家の世紀』(木鐸社刊2001年)、杉浦敏子『ハンナ・アーレント入門』(藤原書店刊2002年)をはじめとして注目すべき業績の枚挙にいとまがない。ここで取り上げる矢野氏の取り組みは、アーレントのバイオグラフィーとビブリオグラフィーとの結びつきを主題にした点で特色があると思われる。伝記的事実を重視したアーレント研究には、すでに寺島俊穂『生と思想の政治学』(芦書房刊1990年)という先駆的業績があるし、近年では太田哲男『ハンナ=アーレント』(清水書院刊2001年)も刊行されている。そんな中にあって矢野氏は、「

    yu_i
    yu_i 2006/06/15
    矢野氏の著作の書評 「ユダヤ人としての関わりはアーレントにとってむしろ政治的に語られるべきであり、それは言葉によって自己と世界との関係を明らかにする行為に他ならない」
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