「放送と通信の融合」というと,通信回線で映像コンテンツを配信するIPTVだとか,ホームサーバーに蓄積したコンテンツを視聴するサーバー型放送のように,これまでとは違う新しい枠組みで語られることが多い。仕組みや技術の面では画期的でも,爆発的に普及する気配がもう一つ感じられないのは,そうしたサービスを利用者目線で見たときに,従来のテレビに対する「+α」の部分がぼんやりしていたり,ハードウエアの買い替えが必要で利用者にとって「遠すぎ」たりするからではないだろうか。 常々そんな違和感を抱きながらも「放送と通信の融合」と名の付くサービスに注目してきた記者だが,最近一つ,しっくりくるサービスに出会った。カカクコムが運営する商品価格の比較サイト「価格.com」で提供されている「テレビ紹介情報」コーナーだ。これは,在京キー局5社が放送しているテレビ番組について,番組内で紹介された商品や飲食店などのショップ,