2008年7月17日のブックマーク (1件)

  • 僕は中学受験に失敗する - ミック・エイヴォリーのアンダーパンツ

    スーツで決めた塾の先生は、いつものように一言も発さずに部屋へ入ってくると、これはいつもと違って、持っていた紙袋から片手で五冊ずつ、四回取り出した。二十冊のマンガが先生用の机に積み上げられた。 僕は小学生だけど、よしマンガが読めるぞなどという悠長なことは思わなかった。みんなもそうは思わなかったに違いない。僕たちは中学受験を半年後に控え、いよいよ気分が出てきたところだったし、大体、先生の言いなりになって勉強してきたこの数年間、「日歴史」以外のマンガは頭が悪くなるので読んではいけないことになっていた。だから、今回の件は、きっと何かしら、受験に関係があるのだ。 「ここに、二十冊のマンガがある。全部、一巻だ」先生はそれだけ言うと、僕たちの起立を促すように手を上げた。 僕たちは立ち、先生のカモンという手の動きに従って、前に集まった。マンガが沢山あった。 「一人一冊、選んでごらん。中を見ちゃダメだぞ

    僕は中学受験に失敗する - ミック・エイヴォリーのアンダーパンツ
    yugyu
    yugyu 2008/07/17