平良孝七 「多良間島 1975年11月 「パイヌカジ(南の風)」より」 川崎市市民ミュージアムで現在、「木村伊兵衛写真賞35周年記念展」が開催されている。これは、1年にわたりこれまでの受賞者を5期に分けて全て紹介、作品を展示するとともに、11月には2004年以降の最新受賞作品と木村伊兵衛作品の展示を行う。開催中の第1期は、6月27日(日)まで。膨大なコレクションの中から、各受賞者の作品とプロフィールを紹介するとともに、川崎市市民ミュージアム 学芸員の林司さんが、現在展示中の作品の見どころを語った。 見どころ!川崎市市民ミュージアム 学芸員 林司 6月27日まで展示している第1回(1975年度)から第7回(1981年度)までの作品が撮影された当時は、東京オリンピックや大阪万博、あるいは学生運動といった高揚と熱情から少し距離を置いて、冷静に物事を見つめる時代でした。 第1回受賞の北井一夫は、高