女性たちはどう社会の壁を乗り越えようとしたのか-。映画監督の松井久子さん(68)が日本のフェミニストにカメラを向けたドキュメンタリー「何を怖(おそ)れる フェミニズムを生きた女たち」を完成させた。女性の自由と解放を求めた一九七〇年代の「ウーマンリブ運動」から今日まで、生きづらい社会に声を上げ続けてきたリーダーたちの証言でつづる。 (編集委員・佐藤直子) 映画作りは昨年十二月、女性投稿誌の草分け「わいふ」元編集長の田中喜美子さん(84)から「私たちの映画を作ってほしい」と依頼されたのがきっかけだった。