隣人の無線LANのパスワードを解読して使ったことが電波法違反にあたるかが争われ、東京地裁が4月に無罪判決を出したことに絡み、総務省は12日、「同様の事例は電波法違反にあたる」との見解を示した。パスワードの解読のために通信を傍受して悪用することが、電波法が禁じる「無線通信の秘密の窃用(盗んで使うこと)」にあたるという。 裁判では、パスワードそのものが通信の秘密にあたるかどうかが争われた。判決は、パスワードは通信されていないため通信の秘密にあたらないと判断され、電波法上は無罪とした。 総務省によると、今回解読されたのは「WEP」という古い方式の暗号で、解読する機器が出回っているという。利用者のパソコンなどが無線LAN機器に送っている通信を傍受し、それを複製して無線LAN機器に送ることでデータを入手、これを分析してパスワードを解読する仕組みだ。 この行為は電波法109条第1項に違反し、1年以下の
日本史上最大の噴火は富士山宝永噴火や桜島大正噴火だ。おおよそ1.5立法キロメートル(東京ドーム1300杯)のマグマを噴き上げた。一方でこの火山列島では、このような大噴火の数十倍〜数百倍ものマグマを一気に噴出する「巨大カルデラ噴火」がしばしば起きてきた。直近のものは7300年前に現在の薩摩硫黄島(鹿児島県三島村)周辺で起きた鬼界カルデラ噴火である。この噴火では高温の火砕流が海を渡って九州を襲い、モダンな文化を育んでいた南九州縄文人を絶滅へと追いやった。また噴き上げられた火山灰は東北地方にまで達した。 巨大カルデラ噴火の発生確率日本列島では、地質記録がよく揃っている過去12万年間だけでも10回の巨大カルデラ噴火が起きてきた。単純に「周期」を求めると約1万2000年程度。そして鬼界噴火から既に7300年経過している。だから次の噴火が迫っている、とこれまで専門家は警告してきた。しかしこれでは、あと
「カラス侵入禁止」。そう書いた紙をつるしたら、本当に来なくなった――。岩手県大槌町にある東大の研究施設は春になると、カラスに「警告文」を出す。研究者が放つ奇策だ。今年で3年目、東大が連勝している。 4月中旬の午後、大槌湾に面した「東京大学大気海洋研究所国際沿岸海洋研究センター」の1階で、佐藤克文教授(動物行動学)がパイプや窓枠に紙をつるしていた。パイプ周りの断熱材はむしられてボロボロだ。「カラスが巣作りで持っていきました」。佐藤教授は苦笑いする。 センターは世界的な海洋研究の拠点として1973年に前身がオープンした。だが、震災の津波は3階建ての最上階まで到達した。その後、3階だけ仮修復したが、1、2階はがれきの撤去後、物置になった。 佐藤教授によると、カラスの被害が目立ち始めたのは15年春。むき出しになった1階天井のパイプの断熱材がむしり取られ、羽根やフンが落ちるようになった。 津波で周囲
[要約] ナガミヒナゲシはアレロパシー活性が強く、改良FAO方式で評価した侵入後の雑草化リスクが大きい。現在日本全土に急速に分布を広げており、農地への侵入もみられます。未熟な種子からの再生も可能なので、防除には開花前の駆除が重要です。 [背景と目的] ナガミヒナゲシは1961年に世田谷区で発見された外来植物で、近年道路沿いに急速に広がっています。花が美しいので好まれ、意図的に増やされることもありますが、繁殖力が強く雑草化のおそれもあります。そこで、この植物の発見時から現在に至る分布拡大状況を明かにするとともに、化学生態的特性と雑草性リスクを調べました。 [成果の内容] ナガミヒナゲシの分布域の推移を、インターネットを利用したアンケートと全国各地の標本調査で調べた結果、1961年の発見以後、徐々に分布域が広がり、2007年現在では東北以南のほぼ日本全土に広がってきたことがわかりました(図1)
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