沖縄の日本復帰50周年の節目に上演される『hana-1970、コザが燃えた日-』に主演する松山ケンイチ。映画やテレビドラマでは徹底して役になりきる真摯な演技に定評のある松山だが、舞台だと劇団☆新感線のスケールの大きな活劇に出演しており、きめ細やかさからダイナミズムまで幅広い。 『hana』はこれまで松山の出演した舞台作品とは雰囲気の違う会話劇で、演出家・栗山民也が沖縄をテーマに、信頼する作家・畑澤聖悟に書き下ろしを託した作品である。返還直前の沖縄で起こったコザ騒動の夜、沖縄のバーにばらばらになった家族が集まる。彼らは失ったものを取り戻すことができるのか……。 「ターニングポイントになる気がする」と言う松山に意気込みを聞いた。 ーー作品のどこに魅力を感じましたか。 僕が知らなかったコザ騒動の起こった70年代に生きた人たちの気持ちや想いが描かれていてとても興味深かったです。脚本家の畑澤聖悟さん