錬丹術(れんたんじゅつ)は、中国の道士の術の一つ。服用すると不老不死の仙人になれる霊薬(仙丹)をつくる。煉丹術とも書く[1]。 概要[編集] 煉丹術は中国古代の神仙思想より発展した道教の長生術の一部をなす。広義の煉丹術は外丹と内丹に分かれるが、学術的文脈においては煉丹術といえば一般に「外丹」のほうを指す。外丹においては丹砂(硫化水銀)を主原料とする「神丹」「金丹」「大丹」「還丹」などと称される丹薬や、金を液状にした「金液」が服用された。このようなものは実際のところ人体に有害であり[2][3]、唐の皇帝が何人も丹薬の害によって命を落としたことが『旧唐書』『新唐書』に記されている[4]。事実として実際に煉丹に成功したことがあったか否かは定かではないが、外丹術は不老不死の薬を作るという本来の目的では完全な失敗に終わった。このため、不老長生のために外的な物質を求める外丹術の代わりに、不老不死の素と