使用用途が拡大し、いまや民生機器への搭載も広がっている「加速度センサ」について、その概念をあらためて解説する。 加速度センサとは? 加速度センサとは、加速度の測定を目的とした慣性センサです。振動センサと異なり、直流(DC)の加速度が検出可能であるため、重力を検出することも可能です。 加速度を測定し、適切な信号処理を行うことによって、傾きや動き、振動や衝撃といったさまざまな情報が得られます。加速度センサには多くの種類があり、加速度の検出方式によって大別されます。本稿ではMEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を応用したMEMS加速度センサの紹介をします。 近年のマイクロマシン技術またはMEMS技術の発達により、半導体微細加工技術を応用した加速度センサは大量かつ安定的に生産できるようになりました。加速度センサの用途が拡大した背景には、加速度センサ自体の技術