「ようです」と書きましたけど、今、手元にありますので、確かな事実です。手元にあるのは、著者よりご恵送いただいたためであります。謹んで御礼を申し上げます。 本書は、いわゆる、心理学における社会文化的アプローチや状況論といった理論的立場を踏襲して書かれた、心理学の専門書です。ですが、表紙からしてなにやらカッコイイ。また、ページをめくってみましても、随所に楽しい仕掛けがしてあります(17ページや、奥付の著者略歴をご覧あれ)。イラストも楽しく、それだけ眺めていてもいいくらい(148ページのイラストはキョーレツ)。おまけに、答えのない練習問題つき! サブタイトルに「半径300メートルの文化心理学」とあります。半径300メートルが指すところは、本書で扱われる対象が(「自分自身」を含めて)ごく身近にあることを指すのでしょう。なぜ100や200ではなく300メートルか?というのはさておき(たぶん、ここにも