-経緯- 昭和25年10月10日、北海道北見営林局会計課の大山正雄さん(当時20歳)が公金19万円を待ったまま失踪した。営林局の通報で北見市警(当時)は大山さんが「公金を横領」したと見て行方を捜索したが大山さんの行方はまったく掴めなかった。 その8ヶ月後、今度は留辺蘂営林局会計課の小林三郎さん(当時28歳)が480万円を持って失踪した。この2つの失踪は「横領逃亡」として処理されるところだったが、2年後の昭和27年9月、野犬が射殺体の小林さんを掘りだしたことから同様に大山さんも殺されている可能性があるとみた市警は捜査を開始した。 小林さん殺害の捜査で身辺調査をしたところ清水(当時53歳)を容疑者として逮捕した。清水は素直に犯行を認め首謀者は羽賀竹男(当時28歳)であることを自供した。そこで、市警は同年9月17日に羽賀を逮捕し事情聴取を行ったところ大山さん、小林さんの殺害を自供した。