この節は数式が多いので、MathJaXを使用します。古いブラウザでは読めないかもしれません。 個人的には、論文の中で一番面白い節です。 11 数学的根拠 正しいチェーンよりも速く、攻撃者が自身のチェーンを伸ばすには、どれ程の計算能力を持てば良いだろうか。ただしこれが成功しても、正当な量以上のコインを生成したり、扱ったことがないコインを他人から盗み出せるようになったりするわけではない。善良なノードは、不正な取引を受け付けず、また不正な取引が埋まったブロックも受け付けないからだ。攻撃者がなし得る詐欺行為は、他人に支払った過去の取引を無効にし、コインを奪い戻すことのみである。それも、取引から時間が経つほど困難になる。 善良なチェーンと攻撃者のチェーンとの闘いは、±1歩ずつのランダムウォークと見なせる。善良なチェーンが1ブロック伸びた場合は1歩進み、攻撃者のチェーンが1ブロック伸びた場合は1歩下が