今日の農山村地域はグローバル化という新たな波に包み込まれつつあります。しかし,農山村地域は地域性(ローカリティ)に強く規定されているため,環境変化への適応力が乏しく,様々の歪みや摩擦が生じています。内発的な地域発展の方向,農山村地域の合理的な社会資本整備,都市と農村の協働システム,農山村地域における新たなライフスタイル,循環型社会の形成に向けた政策提言など,グローバル化時代におけるシステムのあるべき姿を計画論的な視点から研究しています。 最近の研究課題を示せば以下の通りです。 1.ナレッジ・マネジメントによる地域資源管理に関する研究 地域資源管理に関する主要な職務として,豪雨や地震といった災害時など問題解決事態への対応が挙げられますが,これらの問題解決は長年にわたり管理活動や日常生活の中で培ってきた管理者の暗黙知により支えられています。しかし管理に関わる暗黙知が次世代に受け継がれないまま消