上の有名な定理は,実際に数値で係数が与えられたときに「5次方程式が解けない」ことを意味しているのではない.例えば,次の5次方程式は解ける. 例えば,初めは適当な値(右図では−0.5の値)から接線を引いてx軸と交わる点を求める.そのx座標に対応する曲線上の点から再び接線を引いてx軸と交わる点を求める.(右図において赤で示したのが曲線上の点) このような手順を何度も繰り返すと右図のx=1が得られる.[ニュートン法と呼ばれる.] もとが5次方程式なら,x−1で割ることにより4次方程式に変わり,残りの解も求められる. ※「5次方程式の解の公式がない」とは,有限回の加減乗除の四則計算と累乗根を求める計算だけを使って」解を求めることはできないということで,コンピュータを使って何度も (これを無限回と見なせばよい) 近似を繰り返していくと,数値解は求まる.