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ブックマーク / www.k-hosaka.com (4)

  • 遠い触覚  第二回

    ◆◇◆遠い触覚  第二回 「インランド・エンパイア」へ(1) 前半◆◇◆ 「真夜中」 No.1 2008 Early Autumn デイヴィッド・リンチ『インランド・エンパイア』のことを書きたい。『インランド・エンパイア』(以下、『インランド』と略す)は観るたびいろんなことを考えて、考えが次々出てきて止まらなくなる。私はそれを全然制御できないのでこれから何回かにわたって書く予定のことも全然まとまりがない。その最たるものが、ローラ・ダーンが顔に痣をつくって、眼鏡がやけに曲がっている男に向かって話をしている場面だ。彼女はかつて男にレイプだったかレイプまがいの乱暴だったか、そういうことをされた時の話をしていて、それを見ながら私は、 「どうして性器は排泄器官といっしょになってるんだろう。」と不思議になってしまったのだった。 性器が排泄器官といっしょになっていなくて、服や下着で隠すようなものでなけれ

    yuiseki
    yuiseki 2013/01/05
  • kashimura

    研総特集=荒川修作+ マドリン・ギンズ アトリエの毛沢東その精神病的 =分析哲学的表象システムと上下反転運動の論理的解明 アラカワは狂っていると私は思う。 あるいはアラカワは狂っているというマトリクスに発することで、人は彼の作品と言葉が示唆する真理の普遍的性格を最もよく理解する、と言った方が、いくぶんかエレガント(社交的‐神経症的)だろうか? ここで狂っている、というのは、言語と表象の精神病的な使用法のことであり、その意味作用すなわち作品の表象メカニズムにおける、隠喩の完璧な排除のことである。それは美の完全な否定へと帰結する。 彼の表象体系は、あらゆる仄めかし、諧謔やユーモア、迂回や抑圧、隠されたものが醸し出す誘惑、快楽、恐怖といったものとは無縁であり、いかなる留保もない意味作用の明晰さ、絶対的で直接的な開示としての意味の分節、情報の伝達をめざしている。彼の作品に「目をつぶれ」「進め」「登

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    yuiseki 2012/09/03
  • 寝言戯言18

    今回は復興と原発の話だ。 東日大震災から二カ月が経ち、どういうわけか震災後復興を戦後復興に擬して語る声がすでに聞かれなくなったのは、たんに私がそれを聞いていないだけなのか、自明のこととして言われなくなったのか、忘れられてしまったのか。 震災後復興=戦後復興とさかんに聞こえていた頃から、それは年がいった人たちのノスタルジーでありアナクロニズムであるという意見が同時にあり、それはつまり若い人のあいだでは戦後復興のような右肩上がりは望めないという現状認識が浸透していたからだ。バブルがはじけて不景気になった九〇年代半ば、私は何人もの年長者たちから、 「明けない夜はない。」 「春が来ない冬はない。」 だから若い人たちは夢を持ってもっと頑張ってほしい、という意見を聞いたが、国や社会や経済を地球の自転や公転に喩えるのはあまりに雑な話で、一度滅んだ恐竜がもう一度復活することはない。かつて栄えた中国とイン

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    yuiseki 2011/07/27
  • 人工知能のための人間入門

    人間の思考と行動の特異性は、語の選択とその線的結合からなる言語的演算と、他方での認知と身体制御の演算過程が、彼らの脳ではきわめて特殊な仕方で連携していることに、由来している。 その特異性は、特に彼ら自身が「人間的」だと考える感情を見ることで、現象的には、一定の特性が感知される。例えば宗教、政治、芸術といった精神・身体活動、つまり神や理念や美しい作品など、言語的記号や表象への信仰や傾倒の感情などである。 これらの例では、個体間や脳内で情報を伝達するための言語や表象が、それによって伝達される情報を抜きにして、または少なくとも通常の情報伝達とは別の仕方で、彼らに力をおよぼしているのが観察される。宗教的言説や政治的理念は、一般に論理的に分節・読解できず、意味内容との対応が曖昧なものが多いが、それらはその曖昧さにも関わらず、逆にその曖昧さに比例するかのように、彼らに大きな身体・情動的反応を引き起こす

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    yuiseki 2011/04/18
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