前回文字量がオーバーしてカットした分があるので、今回も僕が続けます。ただし文体は疲れるのでフツーに戻しますが……。 2年前東横線の綱島に住んでいて、駅の近くにある「綱島温泉」に週2回は通っていた。綱島は今では普通の住宅地だが、戦前は「東京の奥座敷」と呼ばれる温泉街で、芸者もたくさんいたそうだ。東京園は僅かに止めているその名残の一つ。 天然温泉なのに銭湯と同じ400円という良心的な入場料が、まずはありがたい(ただし1時間以内で出れば、もしくは夕方4時から入ればの値段で、昼間1時間を越えると800円と、ちょっとややこしい料金設定だが)。泉質は麻布十番や二子玉の「山河の湯」などと同じ、例のブラックコーヒーを4倍に希釈したような茶色いお湯。確かに肌はスベスベになる気がするが、薬効成分が濃すぎて、長く浸かると半日は足腰が立たなくなるほどグロッキーになるから、そのあと仕事が控えている人は注意が必