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ブックマーク / planck.exblog.jp (4)

  • 原始の重力波 その2 | 大栗博司のブログ

    今日は、昨日のブログ記事に書いたBICEP実験の記者会見がありました。せっかくの機会なので、天文主任の先生にお願いして、大講義室でライブ・ビデオを観る会を開きました。 ところが、インターネットのアクセスが多すぎたようで、会場のウェブページに行けません。ツィッターやフェイスブックで見ると、他の場所から見ようとしている人たちも困っているようでした。幸い、CaltechにはBICEPチームの人たちがいるので、公開されたデータをもとに急遽説明をしてもらいました。 そうこうしているうちに、ハーバードの会場でスマートフォンでビデオを撮っている人が、非公式にUstreamでビデオを放映していることがわかって、そちらを見ました。 そのときの様子は、ハシュタグをつけてライブツィートをしました。 ⇒ #BICEP発表 左の写真は、BICEPチームがCaltechのミリカン池にかかる橋の上で撮った集合写真です。

    原始の重力波 その2 | 大栗博司のブログ
  • 原始の重力波 | 大栗博司のブログ

    米国の東海岸時間の月曜日の正午(日時間の火曜日の深夜1時)にハーバード・スミソニアン天体物理学センターで、BICEP2望遠鏡の観測結果についての記者会見があるとの発表がありました。 発表の内容は明らかではありませんが、英国の『ガーディアン』紙によると、初期宇宙の時空間の量子的な揺らぎを起源とする原始の重力波の存在を、世界で初めて確認したのではないかということです。 BICEPとは Background Imaging of Cosmic Extragalactic Polarization の略で、南極点の近くのアムンゼン‐スコット基地に設置された望遠鏡を使い、138億年前の宇宙の始まりに発せられた、宇宙背景マイクロ波輻射(CMB)の偏光の観測を行うものです。上の写真の右側の望遠鏡が、第2世代のBICEP2です。 BICEPプロジェクトは、Caltechのアンドリュー・ラング教授とジェイ

    原始の重力波 | 大栗博司のブログ
  • 『重力とは何か』 | 大栗博司のブログ

    昨年の5月から準備してきた科学解説書 『重力とは何か ― アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る』 が、5月30日に幻冬舎新書から出版されます。 昨年のノーベル物理学賞が、「遠方の超新星爆発の観測による宇宙の加速膨張の発見」に与えられたことに象徴されるように、宇宙物理学の発展は、これまで私たちの知らなかった宇宙の姿を明らかにしつつあります。 これにより、これまですべての物質の元であると考えられてきた原子は、実は宇宙のたった4パーセントに過ぎない。宇宙の大部分は「暗黒物質」や「暗黒エネルギー」など、まだ正体のわかっていないものでできていることが明らかになりました。 このような発見の基礎となっている物理学は、「物質」とそこの間に働く「力」によって自然を理解する学問です。 宇宙を理解するためには、それがどのような「物質」からできているかを知るだけでなく、それらの間に働く「力」を解明しなけ

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  • 光よりも速く | 大栗博司のブログ

    素粒子論研究室の改装工事も終盤になりました。木曜日には工事の騒音を避けて、物理学・数学・天文学部門の事務室のならびにある副部門長の居室で、こっそり研究をしていました。 部門長が現れて、「ニュートリノが光より速いって聞いたかい。」と言います。 持っているのはニューヨーク・タイムズ紙の記事。速報論文や研究所のプレスリリースでないところが普通ではありません。 「CERNからグランサッソに打ったニュートリノが60ナノ秒早く着いたって言うんだ。」 「誤差はどのくらいですか。」 「10ナノ秒と書いてある。」 「距離にして3メートルか。GPSを使えば可能ですね。」 後で聞いた話では、他にも誤差の因子があるので、距離については20センチメートル程度の精度が必要だそうです。 「超新星1987Aまでの距離ってどのくらいでしょうか。」 1987年に観測された超新星Aからのニュートリノは、可視光が地球に届く約3時

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    yuiseki
    yuiseki 2011/09/25
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