2008.05.24 正義が暴走するとき。 その3。 カテゴリ:ヒラカワの日常 (以下の文章に、映画『ミリオンダラー・ベイビー』のネタばれが含まれています) ここから先はすこしややこしい話になる。話題がすこし飛ぶがお許しいただきたい。2002年ごろ、アメリカでひとつの戦争シュミレーションゲームが開発された。「アメリカズ・アーミー」というこのゲームは、軍関係者と民間のCGエンジニアが、米軍へのリクルート戦略の一環として制作された。ゲームのターゲットは主に高校生である。(実際には大人もこのゲームに夢中になっている)。ユーザにアメリカの正義が、世界の悪と戦うという物語をインプットし、その正義を実現するために米軍へ参加するように誘導してゆくという意図を持ったゲームで、国家予算22億円を使って開発されたという。そこに描かれているのは、見た目にも明瞭に識別可能な正義の戦士と、悪を絵に描いたような(実際