はじめたばかりの浄土真宗 (インターネット持仏堂 2) 作者: 内田樹/釈徹宗出版社/メーカー: 本願寺出版社発売日: 2005/03/23メディア: 新書購入: 2人 クリック: 22回この商品を含むブログ (29件) を見る 『はじめたばかりの浄土真宗(インターネット持仏堂2)』で釈氏は、言う。 「私が生きるにはこの道しかない」という宗教的実存と、「真理はさまざまな顔を持つ」という多様性。賢者であり、愚者である、という相関関係は、「自分を超えるルールがある」という安心感と、「この世に投げ込まれた」という不安の二律背反でもあります。 内田先生が語られる宗教性には、「ルールを推論する思考の趨向性」を発揮する賢者でありながら、「ルールを知らない」愚者という両側面が確認できます。 私(釈)は、かくのごとき背反する事態の緊張関係こそが、宗教的実存であると思っています。そしてそのことを中世の念仏者