「常識を疑う」「前提を疑う」ことは、自由な発想、客観的な視点のために必要な態度であると考えられている。経営学を修めようとする人たちがまず学ぶあの「クリティカルシンキング(批判的思考)」でも、「疑う」は中核となる思想だ。 だが、こと「人を疑う」に関しては、どうだろう? チームメイトを疑うことが「コスト」でしかないことにいち早く気づき、「疑う」をやめて成功している企業がある。グーグルだ。 グーグルはGAFAの中でもとくにフラットな組織というイメージが強い。アマゾンが究極の顧客中心主義(カスタマー・セントリック)な企業であるとするなら、グーグルは徹頭徹尾なプロダクト・ドリブン企業であり、階層や人的管理の入り込む隙もないといわれる。そして彼らはその「フラットさ」を武器に成長し得た、と言っても過言ではないようだ。 実はそのフラットさをさらに加速させているのが、「心理的安全性」に基づいたチームづくりだ