東京都小平市の都営住宅で2013年1月、シンドラーエレベータ社が製造・管理するエレベーターの戸が開いたまま上昇する事故があり、国土交通省の昇降機等事故調査部会は27日、「ブレーキの制御部品が耐久回数の2倍近く使用され、接触不良を起こしていた」などとする調査報告書を公表した。 事故では、母子3人が1階から乗り込んだエレベーターが動かずに閉じ込められ、約20秒後に戸が開いた。3人が外に出た2秒後、戸が開いたまま約1メートル上昇。3人にけがはなかったが、同部会は死傷事故につながる恐れがある「重大事案」として調査を行った。 その結果、ブレーキに電気信号を伝える部品が接触不良を起こしていたことが判明。部品の耐久作動回数は約70万回だが、このエレベーターが使われ始めた01年から交換されておらず、事故までに約140万回使われていた。同社は事故後、同型機種の約500台で部品を交換した。 同社製のエレベータ