■連載/あるあるビジネス処方箋 今回は、「部下のいない管理職」をテーマとしたい。「部長」や「課長」と名乗るが、部下がいない。だが、一般職(非管理職)の前では威張る。一方、同じ部署には部下を持つ部長や課長がいる。私は20代(1990年代)だった頃、「なぜ、こんなに多くの管理職がいるのか…」「誰が偉くて、誰の指示に従えばいいのか…」と憤りに近い疑問とやるせなさを感じたものだ。 半年前、政府の緊急事態宣言を受け、在宅勤務に取り組む企業が増えた。Zoomやスカイプを使ったオンライン会議では、さしたる仕事がないのに、高い賃金を受け取りつつ、意見や分析が言えない「部下のいない管理職」が画面で炙り出された。オンラインのツールすらマトモに扱えない。20~30代の社員は画面に映るオロオロのその姿を見て、直視できない思いになったのではないか。 「部下のいない管理職」とは、一体何者なのか。今回と次回でその謎に迫