(2012年3月13日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 中国が超大国になったら、世界の国々をどのように扱うだろうか。未来について考えてみたいなら、過去を振り返ること、少なくとも中国の過去の公認バージョンを振り返ることから始めてみるといいかもしれない。 そこから浮かび上がってくるメッセージは、決して明るい気持ちになれるものではない。中国の子供たちは、かなり国家主義的な歴史を学校で教わっている。 この国はかつて、略奪をほしいままにする外国人から容赦なく搾取された、こうした歴史に残る悪行を正すことができるのは強い中国だけだ、というのがこの国公認の歴史なのだ。 自己批判の精神を欠く公認の歴史 この公認の物語には、真実も多く含まれている。確かに、19世紀と20世紀の中国は外国の帝国主義の犠牲者だった。問題は、中国公認の歴史には、毛沢東思想が強調するつもりだった自己批判の精神が欠けていることだ。 北