10月から、日本テレビがついに放送と同時のネット配信のトライアルに乗り出す。午後7時から11時のプライムタイムの番組で、権利者の許諾が取れたものを配信する予定だという。配信プラットフォームは、日本テレビの配信サイト「日テレ無料」や各民放番組の見逃し視聴サービスをしている「TVer」が想定されているそうだ。将来、TVerでの民放各局の同時配信・見逃し配信が実現すれば、そのインパクトは非常に大きい。 そもそも日本は、同時配信においては後進国だ。例えば英国では公共放送のBBCと民放のITVが2008年から無料の同時配信と見逃し配信サービスを提供している。日本はなんと12年も遅れている。その最も大きな要因は危機感の違いだ。 振り返ると2006年から2008年にかけては、世界の映像ビジネスが大変革を始めた転換点だった。2006年にはスタートアップだったYouTubeがGoogleに買収され、翌年には