世界の左派の新たなカリスマ──日本の若き哲学者・斎藤幸平をスペイン紙はそう紹介する。 ベルリンのフンボルト大学で博士課程を修了した斎藤は、マルクス研究界で最高峰の「ドイッチャー記念賞」を最年少で受賞。著書『人新世の「資本論」』では、あのスラヴォイ・ジジェクを魅了し、「偉大な書」と言わしめた。2021年には、「アジア・ブックアワード」を受賞し、『人新世の「資本論」』は日本だけでも50万部に迫る売り上げを記録している。 日本が誇る注目のカリスマ哲学者にスペイン紙「エル・ムンド」が聞いた。 ──なぜ、日本のように極めて資本主義的な社会で、あなたの著書が売れたのでしょうか? 日本の社会は極めて資本主義的なだけでなく、欧州と比べると非常に保守的でもあります。『人新世の「資本論」』は、日本では2020年に出版されました。本書が売れたのは、パンデミックが起き、さらにパンデミックが資本主義の矛盾を明らかに
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