米アリゾナ州在住のレイチェル・キューリンは、トヨタの熱烈なファンだった。 信頼性が高く燃費のいい同社のハイブリッド車は、米国で何百万人もの人々に高く評価されており、キュリーンもそのひとりだった。 だが彼女は最近、愛車だったトヨタのプリウスを米ゼネラル・モーターズ(GM)の電気自動車(EV)シボレーボルトに買い替えた。トヨタのEVの販売があまりにも遅れているからだ。 「トヨタファンはどの車を選べばいいのでしょう? 本当に残念です」とキューリンは言う。 米中で失速するトヨタ トヨタはかつて、環境問題に関心を寄せるドライバーに最も人気の高いブランドだった。しかしながらいまは、消費者の嗜好の変化や、化石燃料の使用を大幅に削減しようとする各国政府の要求に応えられずにいる。 トヨタと日本の自動車業界は、80年代にグローバルな市場を席巻して以来、最大の経営課題に直面している。彼らがこれからも自動車業界の
![米紙が見た、EV市場で苦闘する「トヨタの焦り」と「日本政府の楽観」 | 「車輪のついたiPhone」のような中国車の衝撃](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/17c892cebbc2183bccf896c7cc4853a0d65157a6/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcourrier.jp%2Fmedia%2F2023%2F10%2F10195928%2FTOYOTA-EV-TROUBLES-1-1-e1696903227266-1600x900.jpg)