Linuxカーネルに含まれるKVM(Kernel-based Virtual Machine)は、シンプルな設計によるオーバーヘッドの少なさや多くの企業が開発に参加できるオープン性が大きな魅力です。KVMを利用して仮想化することで、増えてしまったサーバを集約してコスト削減を実現できるのが大きなメリットです。また物理サーバのメンテナンス停止時にライブマイグレーションを利用すればサービスを停止する必要がなく、従来よりも柔軟な運用が可能になる点も魅力といえます。 KVMの宿命 KVMは2005年にイスラエルのQumranet Inc.(以降、Qumranet社)により開発が始まりました。 Qumranet社はLinuxベースの仮想化ハイパーバイザであるXenを開発したXen Source Inc.社からスピンアウトしたエンジニア達によって設立されたベンチャーで、VDI(Virtual Deskt