■異形のテクノロジー 東京ドームの屋根はあんなに広いのに、柱が1本もない。一体、どうやって支えているのか? 答は空気圧。 ドームの中に空気を送り込み、内側の気圧を外側よりも高くして、屋根を押し上げているのである。アーキテクチャ(基本構造)の根本が違うわけで、まさに、異形のテクノロジーだ。 飛行船が浮く原理は風船と同じ。密封された袋の中に、空気より軽い水素やヘリウムつめ、浮力をえる。プロペラを回せば、水平移動もできる。この飛行原理は220年間変わることがなかった。ところが、20年前、飛行原理が全く異なる球体飛行船が登場した。球体を回転させながら、水平移動すると、球体の下部の圧力が上部の圧力より高くなり、浮きあがるのである(マグヌス効果)。原理は古いが、これで飛行船を飛ばすという発想が凄いのだ。ということで、こちらも異形のテクノロジー。 発明には、改良・改善を突き抜けて、発想からして違う革新的