半世紀以上前に熊本県で発生し、今なお残るハンセン病差別の象徴だといわれる事件がある。患者の裁判を隔離施設で開く「特別法廷」で審理された95件の中で唯一死刑が言い渡された「菊池事件」だ。無実を主張しながら死刑が執行された男性(当時40歳)を知る高齢の元患者らは「偏見や差別で捜査や裁判がゆがめられた」と訴え、名乗り出られない遺族に代わって検察が再審請求するよう求めている。【江刺正嘉、柿崎誠】 ◇菊池事件 元患者ら、検察に要望 1952年、熊本県の山村で、かつてハンセン病患者の調査を担当していた元村職員が殺害される事件が起きた。逮捕されたのは、ハンセン病療養所への入所を勧告されていた男性だった。最高裁の許可を得て、公判は療養所などに開設された特別法廷で行われた。 裁判官、検察官、弁護人は白衣を着て手袋をはめ、裁判記録や証拠を箸でつかんだとされる。熊本地裁は53年、病人として県に通報されたこ
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