【パリ=浅田信幸】ブリュッセルからの報道によると、レバノン出身のベルギー人夫妻が二十七日、ベルギーの法律に基づきイスラエルのオルメルト首相ら政府指導者を戦争犯罪でベルギー連邦裁判所に提訴しました。 訴えたのはアリ・アブドルサテルさんと妻のファルカド・エルフセイニさん。夫妻は三人の子どもを連れてレバノンでバカンスを送っていましたが、イスラエルによる爆撃でシリアを経由した避難行を余儀なくされ、ベイルートの住宅は破壊されました。 夫妻は訴状で、ベルギー刑法の戦争犯罪の定義に基づき、四百人を超えるレバノン人の死亡、救急車や孤児院への爆撃、国連レバノン暫定軍(UNIFIL)基地への爆撃などを挙げ、「意図的な殺人」と非難しています。 提訴の対象はオルメルト首相、ペレツ国防相、ハルツ軍参謀総長の三人。夫妻の弁護士によると、二人は宗派にかかわらずレバノンの将来を考える市民団体の活動家で、さらに多くのベルギ