2014年8月、元マイクロソフト(現・日本マイクロソフト)社長であり、現在慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授の古川享(Sam)さんがアテローム血栓性脳梗塞を発症し左半身不随となった出来事を覚えているだろうか。当時、その衝撃に業界は騒然とした。 筆者はその2~3週間前、シアトルにあるSamさんのゲストルームに居候させてもらっていて、取材先のアポイントメントやその往復の車の運転、ディナーに手作りの朝食、帰りの飛行機の見送りまで、お父さんのように面倒を見てもらった。途中、ゲストルームのトイレを詰まらせて部屋中びしゃびしゃにしてしまい、その掃除をしてくれたのもSamさん。病気の一報を耳にしたとき、それが原因で病気になってしまったのではないかと、いてもたってもいられなかったことを覚えている。
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