注意欠陥・多動性障害(ADHD)は実在する疾患ではなく、薬剤を売るために作られた疾患であるとの神話がアメリカで横行している中、『ADHDは脳内物質ドパミン産生の変調によって起こる実在する疾患である』ことが2つの研究で示され、ともに米医学誌「Archives of General Psychiatry」8月号に掲載された。 第一の研究は、米国立精神衛生研究所によるもの。研究グループは、ADHD患児105人と健常児103人のMRI脳スキャンおよびDNAを比較検討し、さらに6年後にADHD患児のうち67人の評価を行った。その結果、ドパミンD4受容体(DRD4)に特定の変異がある小児はADHDリスクが高いことが判明。しかし一方で、このDRD4変異をもつADHD患児は長期的な転帰が良好で、知能もやや高い傾向があることがわかった。 第二の研究は、米国立薬物乱用研究所によるもの。向精神薬リタリン(一般名
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