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何の数字か、お分かりだろうか。 2050年における現役世代と老後世代の人口比だ。現在の日本では現役世代2.4人で老人1人を養っている。しかし、2050年にはこれが半分になり、現役1.2人で老人1人を支えることになる[1]。私たちの子供世代は高額の社会保険料と重税に苦しめられ、優秀な人から順番に海外に脱出するだろう。国民皆保険は、たぶん崩壊する。年金は、おそらく有名無実のものになる。 alfalfalfa.com こちらのまとめサイトには、虐待の横行した介護施設の様子が書き込まれている。床ずれは放置され、鼻のチューブは死ぬまで交換されず、排泄したおむつを取り換えようとしたら、「ごめんなさい、ごめんなさい」と泣かれたという。おむつ交換のたびに日常的に暴力が振るわれていたのは明らかだ。 2050年には、これがありふれた光景になるだろう。現役世代が半分になれば、当然、老人の生活水準も半分になる。
ビールを片手に、彼女は言った。 「どうしてあたしが子供を産まなくちゃいけないの」 苦みの強い、英国産のエールだ。フィッシュ&チップスをつまみながら彼女は続ける。 「結婚や子育ては、余裕のある人がすればいい。あたしは働いて、税金を納めて、子育てしている人を支援すればいい。あたしが子供を産まなくても、他の誰かが産めばいいでしょ」 社会人になってから知り合った友人で、私よりもはるかに安定した職業に就いている。にもかかわらず、彼女は子供を産みたいと思わないらしい。 生物としてヒトを考える場合、彼女の発言は不自然に思える。 生物はつがいを作り、繁殖することを最大の目的にしているのではないか。結婚や出産を諦める個体が存在するのは、ヒトが他の動物とは違うから──高貴な精神性を持った存在だからだ──と、考えてしまいがちだ。わざわざ子孫を減らすなんて、「少子化」は進化論から反した現象のように思える。 しかし
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