もう待てない 首都ポルトープランスで救援物資を求めて殺到する人々。 地震は債務返済にあえぐハイチにとって大きな痛手だ(17日) Kena Betancur-Reuters アメリカやフランス、日本など19の先進国が貧しい債務国の負担軽減策を検討する非公式会合「パリクラブ」(主要債権国会議)が19日、大地震に襲われたカリブ海の小国ハイチに対する債権放棄を正式に呼びかけた。 この画期的な試みは、遅すぎた感もある。ハイチは貧しいだけでなく借金だらけの国だ。一部の債務の起源は1820年代にまでさかのぼる。ハイチを統治していたフランスは当時、独立を承認する代償として現在の通貨価値に換算して200億ドルもの支払いを要求した。 それ以来、ハイチは借金返済に苦しんできた。70年代から80年代に軍事独裁政権を敷いたジャンクロード・デュバリエ元大統領は、国の財政を私物化して債務を増やした。 ハイチは借金でひど