将棋界の最高位を争う第28期竜王戦七番勝負(読売新聞社主催)、糸谷哲郎竜王(27)と挑戦者・渡辺明棋王(31)の第5局は2日から甲府市の「常磐ホテル」で行われていたが、3日午後6時49分、渡辺が125手までで勝ち、通算4勝1敗で竜王位を奪取。 3期ぶりに竜王に返り咲き、竜王、棋王の二冠となった。竜王は通算10期目。糸谷の連覇はならなかった。優勝賞金は4200万円。 渡辺は04年から竜王位を9連覇し、永世竜王を名乗る資格を持つただ一人の棋士。七番勝負では第1局こそ逆転負けしたものの、その後は自陣を固めて攻めをつなぐスタイルで4連勝。糸谷に隙を与えなかった。