著者: 片山 悠 20代無職、おぼつかない足取りで 20代前半、ぼくはずっと無職だった。 正確には2年間の卒業延長をした大学生だったが、実質は変わらないだろう。 実家で親のすねをかじり、骨の髄まで吸いつくさんばかりのパラサイト。 当時のルーティンは大体こうだ。 国分寺市の隅っこに構えた実家の一室でゆっくりと目覚める。 もはや両親もぼくを起こすことを諦めていたので、それぞれ職場に出かけていってから活動開始。 「爆笑問題カーボーイ」「髭男爵山田ルイ53世のルネッサンスラジオ」「東京ポッド許可局」のPodcastをローテーションで聴きながら、西武国分寺線沿いの坂にある無料駐輪場まで自転車を漕いでいく。 駅ビル8Fにある紀伊國屋書店か駅前通りの古書店で気になる本を数冊手にとり、駅近のモスバーガーかケンタッキーでドリンク一杯を粘りながら読みふける。 そろそろ店内にいづらいとなったら、串とらか四文屋に
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