前回から2回にわたり,C言語によるファイル処理を説明しています。前回は,テキスト・ファイルにシーケンシャルにアクセスして,先頭から順に読み書きする方法を解説しました。バッファを使ったストリーム入出力で効率良くファイルにアクセスできることや,キーボードやディスプレイなどの周辺機器も標準入出力としてファイルのように扱えることを説明しましたね。2回目となる今回は,ランダム・アクセスとバイナリ・ファイルの操作について説明します。まずは,ランダム・アクセスから解説を始めましょう。 ランダム・アクセスはファイルの任意の位置からデータを読み書きする方法で,ハードディスクやCD-ROMのアクセスに似ています。 一つのデータの長さが決まっている固定長のファイルなら,ファイルの中の関連するデータの固まり(レコード)に,どこの位置からでもアクセスすることができて便利です。シーケンシャルにファイルを読み込む場合,