ボーイング787“ドリームライナー”は空の旅をどう変える?:秋本俊二の“飛行機と空と旅”の話(1/6 ページ) シアトルでの製造作業は急ピッチ ボーイングが社運をかけて開発を進めてきた次世代機787が待望の初フライトを実施したのは、2009年12月だった。翌2010年からは、過酷な条件下でのさまざまなテスト飛行が繰り返されている。離陸滑走中のエンジン停止や滑走路上での急ブレーキ試験、上空からの急降下や横風着陸試験、氷点下55度の寒冷地でのエンジン始動や落雷試験など──。実用化までには、それら一つひとつを確実にクリアしていかなければならない。開発や製造の進展ぶりを取材するため、私も昨年、何度かに分けて米国ワシントン州・シアトルへ足を運んだ。 工場のラインや外側の駐機エリアには、訪れるたびに製造中の787の機体が増えている。今年後半から始まるエアライン各社への納入に向けて、作業は急ピッチで進ん